【仮想通貨】ハードフォークとは|ソフトフォークとの違い
仮想通貨に投資をしてみて、さらに勉強をしている人はハードフォークという言葉を聞いたことがあるかと思います。ハードフォークは新しい仮想通貨が作成するために必要な過程であり、ビットコインキャッシュやイーサリアムクラシックが誕生するには不可欠な技術でした。
ハードフォークとは
ハードフォークとは、ハードフォークする仮想通貨との互換性を無くし、新しい仮想通貨が誕生するアップデートです、仮想通貨はブロックチェーンが価値の担保となっており、主要な技術になっています。
ブロックチェーンはデータの入ったブロックがチェーン(鎖)のように連なっています。ハードフォークは、チェーンを分岐させて既存の通貨との互換性を無くし、新しいルールの通貨を発行することです。
AがハードフォークしてBという仮想通貨ができたあと、Aの仮想通貨が使われなくなってもBは残ることができます。
ハードフォークの特徴
ハードフォークの特徴は、既存の仮想通貨との互換性をなくすことです。それまでとは違う仮想通貨が生まれるということなので、互換性がありません。
ハードフォークは、思想の違いから起こることもあります。ビットコインとビットコインキャッシュは、開発者同士の思想の違いからビットコインキャッシュこそが本当のビットコインだ。というようなことを言ったりもしたいます。また、ライトコインからハードフォークするライトコインキャッシュについて、ライトコインを作ったチャーリー・リー氏は批判をしています。
そのほかにも、The DAO事件がきっかけで生まれたイーサリアムクラシックも「事件をなかったことにする」と決定したイーサリアムの判断を批判した人たちがハードフォークしました。
ハードフォークは現在の円やドルなどの法定通貨にはない概念ですが、仮想通貨にはハードフォークがあるということを覚えておきましょう。
ソフトフォークとの違い
仮想通貨にはハードフォークと違い、ソフトフォークというのがあります。ソフトフォークは互換性のあるアップデートのことを言います。ソフトフォークがハードフォークとどのように違うのかを解説します。
結論から言うと、新しい仮想通貨が生まれないフォークです。今までの仮想通貨を少しだけよくするといったような感じのアップデートです。もう少し詳しく言うと、ブロックチェーンが分岐しますが、いずれ同じチェーンになるというものです。
ソフトフォークの例として、セグウィットというものがあります。セグウィットとは、ブロックの中身を圧縮し、取引できる数を増やせるというメリットがあります。しかし、セグウィットを実装してしまうとマイニングをしている人たちからの反発が多くあるため、実装していない通貨が多いです。
セグウィットに限らず、通貨のアップデートに関しては利害関係や思想の違いによって賛成か反対かがわかれます。
ハードフォークによって誕生した通貨
ハードフォークによって誕生した仮想通貨は、有名なアルトコインから、期待される草コインまでたくさんあります。
ハードフォークによって生まれた通貨「イーサリアムクラシック」
イーサリアムクラシックは、The DAO事件によって数百億のイーサリアムが盗まれた際に分裂してできた仮想通貨です。以前まではイーサリアムと同じような機能しか持っていませんでしたが、IoTとの親和性が高い通貨に舵を切りました。
イーサリアムはその後、IoTの路線に切り替えています。機能がイーサリアムと同じだと思われがちですが、
ハードフォークによって生まれた通貨「シールド(XSH)」
シールド(XSH)という仮想通貨をご存知でしょうか。シールドはVergeという仮想通貨からハードフォークしてできた仮想通貨です。現在仮想通貨の天敵とも言われている量子コンピュータ耐性がある仮想通貨であり、仮想通貨そのもののセキュリティの高さが期待されています。
ビットコインのハードフォーク
ビットコインからハードフォークしている仮想通貨は多いです。
- ビットコインキャッシュ
- ビットコインダイヤモンド
- ビットコインゴールド
- スーパービットコイン
- ライトニングビットコイン
- ビットコインゴッド
これらの他にもハードフォーク予定の仮想通貨はいくつもあり、ビットコインシルバーやビットコインウランといったようなものはあります。ハードフォークは派生前の通貨との関係はないので、ビットコインとは全く違う仮想通貨です。名前のせいでビットコイン関連のものとして捉えがちですが、名前に騙されないようにしましょう。なお、ビットコインキャッシュはハードフォークした中でも価値が高く、他のビットコインからハードフォークした仮想通貨とは違いますので、注意しましょう。
ハードフォークの注意点
ハードフォークによって無料で仮想通貨を得られることもありますが、ハードフォークにも注意する点があります。
ハードフォークをする仮想通貨は、急激な価格の変化に見舞われることが多いです。そのため、保有している仮想通貨がハードフォークする際は注意して価格の動きを見るようにしましょう。ビットコインがハードフォークする時はビットコインの価格が上がることが多かったです。ビットコインキャッシュにハードフォークする際はビットコインはかなり値上がりしました。
また、ハードフォークをしたことによって取引を停止することがあります。ハードフォークをする前後でバグが発生するとよくないので、運営が送受金を一時的に停止することがあります。そのため、売買したい仮想通貨があったらハードフォークをする前に送金をしておくようにしましょう。